十里木の別 荘---Hose + 1999

 

軽井沢K邸

中庭の大紅葉。

透かし塀、斜めルーバー、大きなかた流れ屋根、黒く着色された唐松の外壁、ルーバー、、、。幅や材質、間隔などが微妙に違った木材が柔らかく中庭を囲う。

お施主さんは、壮年のご夫婦です。涼しい軽井沢が大好きで、ここに、子供さん、お孫さん、そして親しい方々も気軽に訪れる、奇をてらってない別荘を建てたいと考えられました。敷地は、樹木をほとんど伐採した状態でしたので、からっぽの場所に、居場所をしっかり作りたいと考えました。北側には、沢が枯れた小さな谷があり、緑が豊かに茂っています。南側には、隣家の土地をひとつおいて、背の高い樹木が空に向かって伸び、西側には、隣家の向こうに、浅間山が遠望できます。この地には、豊かな自然があり、その自然との距離をデザインのテーマとしたい、と考えました。

周囲の3つの土地は、すぐにも家が建ちそうな気配の中(実際に、すぐに始まりもう建っています。)周囲が気にならず、自然を享受できるかたちとして単純な南向き中庭型とし、南側を日本庭園のようなしつらえとし、風景を切り取る塀を置き、遠景の空にのびる樹木を借景し、中庭の樹木を近景として計画しました。

 

 

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ATSUSHI YAGI ARCHITECTS & ASSOCIATES